「お金の管理ができない…色々な方法を試したけどどれも続かなかった…」
「貯金したいのに、気づいたら残高が減っている…」
「ADHDが原因で、お金の管理ができないのかな…」
このまま家計管理ができず貯金もないと、何かあった時に大変のことになる…
そのような不安を抱きつつも、「私にはお金を管理することはできないのかな…」とモヤモヤした思いを抱えていませんか?
正直、ADHD傾向を持つ方が一般的なやり方で家計管理を行うことは、とても難しいことだと感じます。
やはり特性を持っている分、「続かない」「忘れてしまう」といった影響が強く出ることに。
そして「私ってやっぱりダメなんだ…」とますます落ち込んでしまうことに…
しかし、これは「みなさんの意思が弱いから」ではありません。
ADHDの特性に合わないやり方を、頑張って繰り返してきたために起こったこと。
なので、ADHDの特性を生かした家計管理方法であれば、誰でも楽しみながら続けることができます✨
「何事も続かない」と悩んできたADHD傾向のある私でも、スキマ時間で気軽に家計管理を行うことができるように✨
今回は、
・なぜADHD傾向の人は「お金の管理ができない」と言われているのか
・誰でも楽しんでできる家計管理の方法(特性別)
こちらの内容をご紹介💡
「私なんてもう家計管理はできないんだ…」と落ち込んでいる方が、「私でもできそう!続けられそう!」と感じられ、一歩を踏み出してくれると嬉しいです。
なぜ続かないのか|ADHDが「お金の管理ができない」と言われる理由
そもそも、なぜADHD傾向の方は「お金の管理ができない」のでしょうか。
その原因として、以下3つの理由が考えられます。
①報酬系が刺激されないと続かないから
②情報の整理・記録が苦手で、支出の全体像を把握できないから
③衝動性と感情トリガーでついお金を使ってしまうから
順に解説いたします💡
①報酬系が刺激されないと続かないから
ADHDは脳の報酬系(神経系の一部)が弱く、ちょっとの刺激では活性化されず、やる気が起こりにくい傾向にあります。
例えば特性を持たない方であれば、「ここで〇〇円お金を貯めていけば、家が建てられる!」と確信が持てると、報酬系が刺激され頑張れます。
しかし、元々先を見通すことが苦手&すぐに成果が出るくらい大きな出来事でないと報酬系が刺激されないADHDは、「〇〇円貯めれば家を建てられる!」と分かっても、行動に移すことが困難なタイプ。
よって、成果が見えにくい家計管理はモチベーションを保ちにくく、「色々な方法を試したけど継続できない」という状態に陥ってしまうのです。
ADHD傾向のある人は「すぐできて、分かりやすく、楽しい」ことであれば、やる気スイッチが入りやすくなります💡
②情報の整理・記録が苦手で、支出の全体像を把握できないから
家計簿にどこまで記入したのか分からなくなる
このような経験をした方も多いのではないでしょうか?
当然ですが、私もあります。それも何度も。笑
ADHD傾向のある方は「情報の整理や記録」を苦手とする傾向があり、「レシート等の支出を記録する」という行動を続けることが難しい状況です。
(そもそも「レシートをもらう」ことすら忘れそうになりませんか…?私はしょっちゅうもらい忘れます…)
(最近は電子決済で買い物をするようになったので履歴に残るようになりましたが、その履歴すら見るのが面倒なタイプです…)
よって、家計簿も続かず支出全体を把握できないため「お金の管理ができない」といった状況を引き起こしてしまいます。
③衝動性と感情トリガーでついお金を使ってしまうから
ADHD傾向のある人は、その特性である「衝動性」と感情トリガーが重なることで「衝動買い」を引き起こしがち。
感情トリガー…感情が爆発したり、行動を引き起こすきっかけとなる刺激や状況のこと
例:夫の一言にイライラしてコンビニスイーツを爆買い、1日中退屈でネットショッピングを徘徊など
もちろん特性を持たない方でも、特に女性であれば「衝動買い」は起きがちですが、その頻度がやはりADHD傾向にある人は多くなりやすいです。
特性を持たない方が働く「今月はお金がピンチだから我慢する」というストッパーが、ADHD傾向にある人では働きにくいというのも原因の一つ。
こういった理由からADHD傾向にある方は「お金を使いすぎる」傾向にあり、結果として家計管理が難しくなっているのです。
「お金の管理ができない」のは、皆さんだけではないですし、まして皆さんの「意思の弱さ」のせいでもありません。
ADHDの特性が、家計管理を難しくしているのです💡
ご自身を責めないでくださいね。
以降の章で、ADHD向けの家計管理の方法をご紹介しておりますので、ぜひ参考に読んでみてください✨
あなたはどのタイプ?家計管理につまずく3つのパターン
ADHD向けの家計管理方法をご紹介する前に、「家計管理につまずく3つのパターン」をご紹介いたします。
次章で、「こんなタイプの方におすすめ💡」として家計管理方法をご紹介いたしますので、ご自身がどのタイプに当てはまるか確認しながら読んでみてくださいね。
以下、3つのタイプに分けられます。
①衝動買いタイプ(ストレス反応型)
②お金が消えている
③続けられないタイプ
①衝動買いタイプ(ストレス反応型)
ストレスや感情が引き金となり「つい購入してしまう」タイプです。
・気持ちが落ち込んだりイライラした時に、食べ物や洋服などを大量に購入してしまう
・気づけばネットで大量に買い物をしている
・「今日は頑張ったからご褒美に…」が「悪い習慣化」になり月末前に金欠
・とにかく我慢する
・世間に広まっている「節約術」
・1ヶ月で予算を組んで管理する
②お金が「消えている」タイプ
家計簿等への記録が苦手で、気づいたらお財布が空っぽになっているタイプです。
・「レシートが溜まる」「明細を見るのが怖い」と支出が把握できていない
・ATMでお金を下ろしたはずなのに、気づいたらもうお金がない。何に使ったか覚えていない
・家計簿アプリも続かず、残高だけがどんどん減っていく
・こまめなレシート記入や家計簿をつける
③続けられないタイプ
最初は家計簿などを頑張るのですが、3日ほどで続かなくなるタイプです。
・過去にアプリ・手帳・封筒など複数試したが、どれも定着しない
・「今度こそ!」と気合を入れても、数日で家計簿を開かなくなる
・「どうせまた続かない…」と自己否定ループに陥る
・記入項目が多い家計簿
・1円単位で記入していくスタイル
・毎日記入する
今回3つのタイプをご紹介いたしましたが、「いずれか一つだけ当てはまる」という方は少ないかと思います。
多くの方が、2個ないしは全て当てはまる方が多いと思いますので、次章の対策も当てはまる箇所をいくつか読んでみてくださいね。
【コレで解決】ADHDの特性に合わせた家計管理の方法5選
それでは早速、ADHDの特性に合わせた家計管理の方法をご紹介いたします!
先ほどお伝えした「3つのタイプ(衝動買いタイプ、可視化できないタイプ、続けられないタイプ)」に合った管理方法をお伝えいたしますので、ご自身に当てはまるタイプの対策法を読んでみてくださいね。
(※複数のタイプが当てはまる方は、該当箇所を全て読むことをオススメします💡)
<ADHDの特性に合わせた家計管理の方法>
①「Not to Buyリスト」を作成する
②予算管理は「月」ごとではなく「週」でリセット
③視覚化できるアプリを使う
④「やらない」節約法を行う
⑤買い物は「48時間ルール」+報酬を設定する
順に一つずつご紹介いたします💡
①「Not to Buyリスト」を作成する
横文字でカッコよく言ってみましたが、「買わないものリスト」を作成し目につくところに貼っておく方法です💡
・よくやりがちな「無駄買いパターン」を書き出す
→例:疲れた夜にネットショッピングしがち、など
・「Not to Buyリスト」には、「●●のとき→●●は買わない、やらない」と状況とセットで明記
→「疲れている時にはショッピングサイトを開かない」
・リストは冷蔵庫・スマホ・手帳など、目につく場所に貼る
・イライラしたとき → コンビニのチョコ禁止
・仕事が終わった深夜 → Amazon開かない
・寂しいとき → 推しグッズの新作チェック禁止
重要なのは「自分に合った回避ワード→行動に置き換える」こと。
「書き出すのはちょっとめんどくさいな…」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、今日はまず1つで良いので「どんな時に衝動買いしているか」を書くところから始めてみてください✨
②予算管理は「月」ごとではなく「週」でリセット
ADHDは「見通しを立てる力」や「未来感覚」が弱い傾向にあるため、1ヶ月の予算を立てるのは予測が立たず挫折しがち。
よってオススメなのが、「1週間ごとに家計管理をする」方法💡
分かりやすい上に、達成感を感じやすい(報酬系の刺激にもなる)のでぜひやってみてくださいね!
・月初に「食費1万」「日用品3000円」などざっくり決める
・それを4で割って、週ごとの「使っていい額」を明確にする
・毎週月曜にだけ支出をチェックすればOK!
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ADHDの「短期集中型」にはちょうどいい
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「1週間なら頑張れそう」という心理的ハードルの低さが推しポイント
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続かない人は、スマホのリマインド機能を使い通知してもらう&「5分」など時間を短く設定して取り組んでみる
③視覚化できるアプリを使う
ADHD傾向にある人は、文字や数字だけで記録することが苦手な人が多いと言われています。
そこでオススメなのが、グラフやアイコン表示のある「目で見て支出が把握できる」家計管理アプリです💡
・Zaim
→グラフや項目別にカラフルな可視化が得意
・マネーフォワードME
→口座や電子決済との自動連携機能あり。「何に使ったか」をざっくり把握
・おカネレコ
→レシート写真を撮るだけ。文字入力ゼロ!
・毎日の予算
→使わなかった分が翌日に繰り越されて貯まる→報酬系の脳に刺さりまくり!
個人的には「マネーフォワードME」がオススメです💡
最初は口座連携や電子決済との連携が面倒ですが、その後はなーんにもしなくても勝手に収入や支出が反映されていきます。
私は1週間に1回、リマインド通知設定してその週の支出を確認するように◎
「続かない、忘れる、飽きっぽい」(私です)方に特にオススメなので、使ってみてくださいね✨
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数字をグラフで見ることができるので、視覚優位なADHDにピッタリ!
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入力を最小限にできる(または自動)✨
はい!最初の設定さえ済ませれば、ほとんど自動で記録されるアプリも多いです。自分で入力が苦手な方は「写真で記録するだけ」から始めるのがおすすめです✨
④「やらない」節約法を行う
ADHDは外部刺激に弱いので、誘惑が目に入りやすい傾向にあります。
そのため、意思で我慢するのではなく「仕組みで買えなくする」「やらない、買わない、選ばないようにする」取り組みが重要💡
そこでオススメの方法が「やらない」節約方法です。
・コンビニルートをあえて避ける(買いグセのトリガーから逃げる)
・ネット通販アプリは削除、または「夜だけ使えない設定」にする
・電子決済アプリは1つに絞る(使いすぎ防止)
・スーパーには週1しか行かないルールを決める
→「やらない」選択肢を選べた日は、カレンダーなどに○をつけるとモチベーションUPにも✨
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「見たら買う」前に「見ないようにする」
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無意識の行動パターンを断つ=衝動性にブレーキ
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環境に頼ることで「買ってしまう自分」を責めなくてすむ◎
⑤買い物は「48時間ルール」+報酬を設定する
ADHDの衝動買いの原因は、「欲しい→買う」のラグが一般の方よりも短いことが一つ挙げられます。
その欲望に「待った!」をかけて、楽しみに変えていくのが「48時間ルール」です。
・欲しいものは「欲しい物メモ」に保存(スマホメモ・写真など)
・48時間(2日間)経っても欲しいならOK、それでも欲しくなければ削除
・“買わなかった”自分には「小さなご褒美」を用意
例:推しのYouTube見ていい/お気に入りお茶を淹れる/チョコ1粒
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自分の「衝動→行動」の距離を意識的に伸ばす練習
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欲望を無理に我慢しない、「寝かせて考える」クセを育てる
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報酬があるから「我慢」じゃなく「成功体験」に変えられる✨
まとめ
💡衝動買いタイプ(ストレス反応型)にオススメ💡
・Not to Buyリストを作成する
・「やらない」節約法を行う
・買い物は「48時間ルール」+報酬を設定する
💡続けられないタイプにオススメ💡
・予算管理は「月」ごとではなく「週」でリセット
💡お金が消えているタイプにオススメ💡
・視覚化できるアプリを使う
最後に:ADHDの「お金の管理ができない」は仕組みでカバーしよう
いかがでしたでしょうか?
今回は、ADHDの家計管理方法についてお伝えしました。
これまで、Instagramなどで「誰でも簡単にできる!」と謳われていた管理方法であっても挫折してきた私。
始めのうちは(と言っても2、3日)頑張れても、次第に財布の中や机の上はレシートだらけ。
独身時代は、月末になると口座の残高が0円になることも珍しくありませんでした。
次第に、「自分はADHDなのではないか」「ADHDの人は、特性がない人と同じやり方では日常生活が回らなくなってくる」ということを知り、「自分の特性に合った家計管理」を試すように。
すると、今までできていなかった家計簿が続くようになっただけでなく、自然とお金も貯まるようになってきました✨
継続してからは「私にも家計管理ができるかもしれない」と自信を持つようにも。
ADHD傾向の方が、一般的な家計管理のやり方ができないからと言ってご自身を責める必要はありません。
特性に合わせて家計管理を仕組み化してしまえば、誰でも簡単にできるようになります!
今日ご紹介した方法を、ぜひ一つでも良いので試してみてくださいね。
そして万が一続けられなくても、ご自身を責めないでください。
「今日がダメなら明日頑張ればいい」
立ち止まってもまた何度でも戻れます。
一緒に少しずつ家計管理マスターを目指して進んでいきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。