「子どもに合った療育施設はどこなんだろう」
「発達を促すことができる療育施設の選び方を知りたい」
発達障害児のママなら誰もが感じる不安ですよね。
実は療育を選ぶための一番大切な判断基準は、もうすでにママとお子さん自身の中にあるんです。
それは、
お子さんの「楽しそうな様子」と、ママ自身の「ここなら安心できそう」という感覚。
と思いますよね😂
この記事では、「世間の基準に左右されない、お子さんに合った療育の選び方」を分かりやすくご紹介いたします。
記事を読み終える頃には、
「子どもに合った療育の選び方が分かった!」
「子どもの楽しそうな様子と、ママの安心感が重要な理由が分かった!」
と感じられるはず!
記事の後半には「見学時のチェックリスト」「見学後の判断基準」もご用意しておりますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
この記事は、発達障害の長男を育てる2児のママ、さとちえが執筆しております。
かつて私も「療育ってどうやって選んだらいいの?」と悩んだ一人。
今回はその経験から見出した「正しい療育の選び方」を体験談を交えながらお伝えしていきます。
この記事が「子どもに合った療育の選び方がわからない…」と悩むママの、自信と安心につながれば嬉しいです。
療育施設とは「お子さんの発達を促すトレーニングを行う」ところ
療育施設とは、発達に特性のある子がプログラムを通じて「社会で生きる力」や「日常生活で必要な力」を育むために通う場所です。
簡単に言うと、お子さんの特性に合わせて発達を促すトレーニングを行う場所のこと。
施設によってさまざまですが、
・集団行動やお友だちとの関わり方を学ぶ
・感情のコントロールを身につける
・体幹や手先のトレーニングを通して、運動面や日常動作をサポートする
・コミュニケーションや言葉のやり取りを練習する
こうした支援を遊びやプログラムを通して行います。
施設によって支援内容や雰囲気はさまざまなので、お子さんに合った施設選びがとても大切になります。
療育施設について詳しく解説した記事がありますので、ぜひそちらも合わせて見てみてください🌷

世間の基準で決めない「正しい療育施設の選び方」5選
ここでは「お子さんに合った療育の選び方」のポイントをご紹介いたします。
私が実際に経験した中で「評価が高い施設」や「大手の施設」だけが判断の基準ではない、と感じたポイントがありますので、その中の5つをお伝えいたします。
①子どもが安心して過ごせるか
②スタッフが子ども一人一人と向き合っているか
③子どもの特性に合ったプログラムがあるかどうか
④親も相談しやすい雰囲気かどうか
⑤通いやすさや生活リズムとの相性はどうか
一つずつ解説いたします💡
①子どもが安心して過ごせるか
療育施設を選ぶ際に最も重要なのが、「お子さんが安心して通うことができる環境かどうか」ということです。
実際に通うのはお子さんなので、
・見学の際にお子さんが楽しんでいるか
・馴染めそうな様子が見られるか
・お子さんが上手く輪に入っていけなくても、スタッフが声がけやサポートをしてくれるか
・お子さんの苦手な環境はないか(大きな音の出る環境、照明が明るすぎないなど)
この辺りを注意深く観察することが重要です。
例えどんなに評判の良い大手の療育施設であっても、お子さんが嫌がったり馴染んでいなければ選ぶべきではありません。
一方、小さな療育施設であっても、
・お子さんが楽しそうである
・プログラムが充実し安心感がある
といった様子が見受けられるのであれば、選択肢に入れてOK◎
我が家も大手ではなく、地元に数カ所しかない小さな療育施設に通っていますが、
・本人が楽しそうに通っている
・苦手な感情コントロールのトレーニングを行うプログラムがある
・発達の課題に一定の効果が見られている
これらの反応が見られているので、現在まで通い続けております💡
お子さんが楽しく通えることが、発達の課題を解決する上では最も重要です。
ぜひ、お子さんの様子を大事にしながら療育施設を選んでみてくださいね🌷
②スタッフが子ども一人一人と向き合っているか
療育施設のスタッフが利用しているお子さん一人一人に向き合い、「その子の特性に合わせた対応をしているか」という点も選ぶ際のポイントとなります。
例えば、「癇癪が起きた子にどのような対応をしているか」というのを見学時に確認できると良いかもしれません。
・癇癪が起きた子と向き合い、何かしらその子に合った対策をとっているのか
・他の子の安全が守られているのか(物を投げてしまう子であれば、他の子が怪我をしてしまう可能性もあります)
・何も対応をせず、見守っているか(このような対応方法もあります)
・ひたすら癇癪が起きた子に起こり続けているのか
ママの目で確認し、「この対応はいいな」「この対応は嫌だな」と感じる程度で構いません。
発達障害のお子さんと長年向き合ってきたママなので、この「感覚」も立派な判断材料になります。
また、見学時のお子さんへの対応も確認しておきましょう。
例えば、
・なかなか馴染むことができないお子さんを、声がけ等で誘導し一緒に活動を行ってくれるか
・特に声がけなく、「活動の様子を見ていてください」のみであまり話しかけられないのか
この辺りのスタッフの動きを確認し、療育施設を選ぶ際の参考にしていただければと思います。
③子どもの特性に合ったプログラムがあるか
療育施設によってプログラム内容もさまざまなので、お子さんの発達課題に合ったトレーニングがあるかという点も選び方のポイントとなってきます。
これを見学時に確認するためには、予め以下を整理しておくと◎
・お子さんのどんな特性に困っているか
・どんな発達課題を解決したいと感じているか
とはいえ、お子さんの特性がどんなプログラム向きなのかはなかなか把握が難しいですよね。
以下、特性別に向いているプログラムをまとめました💡
ぜひ療育施設を選ぶ際の参考にしていただければと思います。
特性 | 向いている療育プログラム・環境 |
---|---|
多動傾向がある | 体をたくさん動かすプログラム(※感覚統合療法と呼ばれます) |
言葉の遅れが気になる | 個別療育や言語訓練のプログラム |
感覚過敏がある | 少人数や静かな環境での療育 |
不安が強い | 小集団で手厚いサポートが受けられる療育 |
癇癪が強い | 自己表現・気持ちの切り替え練習など、感情コントロールを学べるプログラム |
集団に馴染めない | ソーシャルスキルトレーニング(社会性を身につけるトレーニング)があり、少人数制、または集団適応のサポートが手厚い施設 |
④親も相談しやすい雰囲気かどうか
療育施設を選ぶ上で、ママが施設長やスタッフに相談しやすい雰囲気かどうかも重要です。
発達障害児を育てる上で、お子さんの発達や日常生活を送る上での不安などさまざま悩みが生じやすいですよね。
そういったお子さんの状態を常にスタッフに相談しやすい雰囲気があるかというのは、困りごとを解決する上ではとても重要なポイントです。
私もいくつか見学に行く中で、「この施設は相談しやすい雰囲気があるな」「この方々は相談しにくいだろうな」というのを感じとっていました。
もちろんスタッフと話をする中で感じる場合もありましたが、それ以外に施設全体の雰囲気で感じ取ることもありました。
それは簡単にいえば「勘」なのですが、この「勘」はまあまあ当たります!
実は、ママが感じる「なんとなくいい感じ」「なんか違和感がある」という感覚は、脳が無意識に環境や人の雰囲気を読み取った結果とも言われています。
私自身も見学時に「なんとなく冷たいな」と感じた施設は、後から「スタッフ同士の関係がギスギスしていた」という口コミを耳にしました。
逆に「居心地がいいな」と感じた今の施設では、長男も自然に馴染んで楽しく通えており、発達の変化も見られています。
迷ったときは、ぜひ「ママ自身が感じた小さな違和感や安心感」を大事にしてくださいね。
それはきっと、お子さんにとっても大事なサインです🌷
⑤通いやすさ、生活リズムとの相性はどうか
療育施設まで通いやすいか、送迎の有無、支援時間が生活スタイルと合っているかも重要なポイントです。
例えば、よく起こりがちな事例としては以下になります。
・療育施設に送迎のサービスがなく距離のある施設を選んでしまったばかりに、親子ともに通うのが負担になっている
・療育サービスの支援時間が午前中のみで、午後は帰宅してくる。仕事をしており、毎回午後に休みを取ることが負担になっている
よって、ご自身の生活スタイルに療育施設の支援時間が合っているか、距離、送迎の有無は施設を選ぶ上で非常に重要ポイントです。
これが合わずに、「雰囲気も良くて空いている施設」という点で選んでしまうと、親子で疲弊してしまうという結果に。
現在の生活リズムを崩さず通えそうな療育施設をぜひ、選んでみてくださいね。
療育の見学時にチェックしておきたいポイント
ここでは、療育施設の見学時にチェックしておきたいポイントについてご紹介します。
療育施設を選ぶ際の判断材料となりますので、ぜひ見学前に確認してみてください。
以下、チェックリストを用意しました💡
見学時に使っていただけると嬉しいです!
✅ 1. 施設の環境・安全性は整っているか?
□床や壁に危ないものがないか(怪我しそうなところがないか)
□子ども目線で安全が考えられているか
□トイレ、手洗い場なども子どもが使いやすいか
✅ 2. 子どもが安心して過ごせる雰囲気があるか?
□施設全体が明るく、温かい雰囲気か
□子どもたちの表情や様子はリラックスしているか
□子どもが興味を持って遊べるようなおもちゃや教材があるか
✅ 3. スタッフの対応は丁寧か?
□子ども一人ひとりに優しく声かけをしているか
□子どもの行動を急かしたり否定せず、尊重して関わっているか
□保護者に対しても親身に話を聞いてくれるか
✅ 4. プログラムの内容と進め方はわかりやすいか?
□プログラムの目的や内容を丁寧に説明してくれるか
□子どもの発達段階や特性に合わせた柔軟な対応をしているか
□個別支援計画など、成長に合わせたサポート体制があるか
✅ 5. 施設の衛生面・安全対策は徹底されているか?
□消毒や掃除が行き届いているか
□体調不良時の対応ルール(感染対策)がしっかりしているか
□緊急時の避難マニュアルや防災対策が整っているか
療育の見学後に振り返りたいポイント
「療育を見学した時にチェックポイントは確認できたけど、その後どう判断して選んだらいいか分からない」
という方のために、療育見学後に振り返ることができるチェックリストをご用意いたしました!
ぜひ療育施設を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
✅ 1. 子どもが楽しそうにしていたか?
□見学中、子どもがリラックスした様子だったか
□興味を持って活動に参加していたか
□笑顔や穏やかな表情が見られたか
✅ 2. スタッフが子どもに丁寧に関わっていたか?
□名前を呼んでくれる、目線を合わせて話しかけてくれるなど、丁寧な対応があったか
□できたことをしっかり褒めてくれたか
□困ったときにさりげなくサポートしてくれたか
✅ 3. プログラム内容が子どもの特性に合っていたか?
□事前に考えた「伸ばしたい力」に合うプログラムが組まれていたか
□子どもの発達段階や特性に合わせて柔軟に対応してくれそうか
□「この施設なら子どもの成長が促されそう」と感じたか
✅ 4. ママ自身が「ここなら安心」と感じたか?
□施設の雰囲気、スタッフとのやりとりに違和感を感じなかったか
□施設内で過ごしているとき、自然と「ここなら通わせても大丈夫かも」と思えたか
□逆に「なんかモヤモヤする」感じが強いなら無理に選ばなくてOK
✅ 5. 通いやすさ(曜日・時間帯・距離)に無理がないか?
□家からの距離や移動手段、時間帯は無理がないか
□他の家族の生活リズムにも無理なくフィットしそうか
□継続して通えるイメージが持てたか
最後に:大事なのは子どもとママが安心できること
ここまでお読みいただきありがとうございます。
私は過去、2度ほど療育施設をかえた経験があります。
どちらも見学を行った時に「スタッフの対応がなんとなく冷たい」「子どもが楽しくなさそう」と感じたのですが、「大手で評判も良い」という理由で決めてしまいました。
結果的に子どもが馴染めず「行きたくない」と毎朝癇癪を起こすハメに…
なんのために療育に通っているのか分からなくなりました。
現在の療育施設は見学時から雰囲気の良さを感じ、結果的に長男も楽しく通っております。
なので、「ママの感じとる雰囲気」は大方間違いはないのかなと感じております。
ぜひ、ご自身の「勘」に自信を持ってください✨
迷ったり不安になった時は、保育園や幼稚園の先生に相談しながら進めてみてくださいね🌷
最後までお読みいただきありがとうございました。