発達障がい児の子育て

発達障がい児の癇癪、これをやったら逆効果!?成功&失敗エピソード

「いーやーーーだーーー!!!!」

場所を問わず、突然暴れ出す長男。

どこに行っても周りの視線が痛い。

恥ずかしい、どうしたらいいの?
誰も助けてくれない。悲しい。

もう嫌だ…

そう思ったことが何度もありました。

ぐちゃぐちゃな感情が渦巻き、自分ができることは暴れる長男を抱き抱えながら、その場をあとにすることだけでした。

こんにちは!さとちえです🌷

今回は、私がいまだに試行錯誤している「長男の癇癪について」お伝えします。

発達障がいの特性のひとつである癇癪。

大なり小なりほとんどの発達障がい児が抱えており、多くのママの頭を悩ませていることと思います。

私も例に漏れず「大なり」側で大変苦労しております。

家の中で起こすだけでも大変ですが、それ以上に外出先で起こされると周りの視線が痛くて、辛い。

あるご婦人に「お母さん、ちゃんと愛情持って育てないとダメだよ」と言われた時は、その場で長男と大声で泣いたことも。

私はこの子に愛情をあげられていないのか

私はダメな母親なのか

何度も何度も自分を責めました。

なので、癇癪で悩んでいる皆さんのお気持ちがとてもよく分かります。

今回の記事では、そんな試行錯誤の日々の中で見つけた「これは効果があった!」という対応方法のほか、「逆にこれはやらないほうがよかった…」という方法についてもお伝えします。

※長男の場合はピタリと当てはまりましたが、お子さんによっては当てはまるもの、当てはまらないものがあると思います。
参考程度に見ていただければと思います🌷

私の経験が、少しでも「試してみようかな」と思えるきっかけになれば嬉しいです。

長男の癇癪の特徴

対応方法の紹介の前に、ここでは長男の癇癪の特徴についてまとめます。

我が家の長男の特徴を知ることで、より具体的に対応方法を読み進められるかと思います。

①癇癪を起こしやすい時間帯がある
→疲れが溜まってくる夕方以降に多い

②癇癪を起こしやすい状況がある
→自分の予想しなかったことが起こった時、自分の思い通りにならなかった時など
(例:外出先にて、欲しいものを買ってもらえなかった)

③一度起こると、何時間も癇癪が続く
→気持ちの切り替えが苦手なので、酷いと1日中怒る日も。

④自分の感情を言葉にすることが苦手
癇癪が起こる原因は、この要素が強いかと思われます。

これらの前提を踏まえ、よかった対応方法とNGだった対応方法についてご紹介します。

癇癪への対応パターン

癇癪への対応パターンは、大きく分けると以下の2つです。

①癇癪が起きる前にできること

②癇癪が起こってしまったあとにできること

ここからは、それぞれで成功した対応方法についてご紹介いたします。

癇癪が起こっていない時にできること

ここでは、癇癪が起こっていない落ち着いている時にできることをご紹介いたします。

私の経験上、この「癇癪の芽も出ていない期間」がとても重要だと感じております。

長男の場合、癇癪が起こってからできることは少ないのですが、あらかじめ対策しておくことで癇癪を予防もしくは軽減できる頻度がアップ◎

以下より、私が行っている事前対策についてお伝えいたします。

①どういった状況下で癇癪が起こるのかを観察する

②対応方法を検討し、とにかくたくさん試してみる

③試してよかった成功例1:事前に状況を伝え、予告する

④試してよかった成功例2:お昼以降は刺激を減らし、ゆっくりする時間を増やす

⑤試してよかった成功例3:「ママ」と過ごす時間を増やす

※長男の場合はピタリと当てはまりましたが、お子さんによっては当てはまるもの、当てはまらないものがあると思います。
参考程度に見ていただければと思います🌷

①どういった状況下で癇癪が起こるのかを観察する

何度か癇癪を経験していた時、「癇癪が起こりやすいパターンが決まっている」ということに気づきました。

そこで、対応方法を検討するにあたり、長男の癇癪がどのような条件下で起こっているのかを観察してみることに◎

長男の癇癪は、以下の状況下で起こりやすいことが分かりました。

☑︎午後の時間帯〜寝る直前までに起こりやすい
→環境の変化に敏感で疲れやすいという特徴があるので、疲れが出てくる時間帯に癇癪が起こりやすい

☑︎お腹が空いている時、好きなご飯が出てこない時
→極度の偏食(米、肉、味噌汁以外は嫌がる)なので、保育園の給食や療育のおやつをあまり食べてこないと帰宅後にイライラしていることが多い

☑︎自分の思い通りにものごとが進まない時
→外出先でおもちゃを買ってもらえない、もっと遊びたいのに帰らないといけないのが納得できない、など

長男の癇癪がどのような状況で起こるかを把握できたら、対応方法を検討していきます。

②対応方法を検討し、とにかくたくさん試してみる

私の場合、対応方法は保育園の先生や療育の先生のお話し、SNS、専門書を参考に検討しました。

「何が本人にヒットするか分からないから、とりあえず色々試してみよう!」

そう思い、とにかくたくさん試してPDCAを回していきました。

…と、ここまで聞くと「そんな色んな対応方法を試す気力なんてないよ…むりむり」とほとんどの方が感じるかと思います。

毎日の対応でヘトヘトになっているところに、新しい方法を試す気力なんて湧きませんよね…

実際私も、毎日の対応で疲れストレスが溜まっている状態では、「もう無理…」と何度も諦めていました。

そのような時にはまず、自分のケアを行うことを優先しました。
(オススメの自分ケアやリラックス法についても記事で紹介します→こちら)

これから紹介する方法についても、ママ自身が「やってみようかな」と思えるまでは無理をしないでいただきたいです。

「毎日疲れていて気力が湧かない…」という方は、先ほど紹介した記事のリラックス方法を試してみて、まずはゆっくりしてくださいね☕️

試してよかった成功例1:事前に状況を伝え、予告する

長男の場合、あらかじめ状況を伝えておくことで、癇癪を予防できることが多くなりました。

<事例1>
◉外出先でおもちゃを買ってもらえない…
「今日は出かけるけど、おもちゃは買わないよ」と外出前に伝える
※長男の場合はこれだけでは納得しないので、さらに「今日出かける目的、なぜおもちゃを買わないのか」まで説明しています(レアケースだと思います…)

<事例2>
◉保育園の行事があり、いつもと違うパターンで進むとき
→あらかじめ「今日はどんなことがあるか、どういう状況になるか(人がたくさん来るなど)、どういう流れで進むのか」を伝える。可能な限りイメージしやすいよう、写真や映像を見せながら伝える。
→説明することで不安を感じているようであれば、「お友だちや先生もいるから大丈夫だよ」と本人に伝えるとともに、先生にも伝えておくと◎

いつもと異なる状況で予測が立てられない→不安になる→癇癪、という流れで起きやすいことが分かったので、事前に伝えられる情報をすべて伝えるようにしています。

この方法は今のところ、かなりの確率で成功しています!

初めの頃はどう伝えようかかなり頭を悩ませましたが、慣れてくると長男が欲しいであろう情報をピンポイントで伝えられるように◎

お子さんの特性に合わせ、イメージしやすいような伝え方をぜひ取り入れてみてください!

写真や映像など視覚的にイメージしやすいものを使って、事前に今後の状況を説明する。

話をするときは、目を合わせてから話をし、できれば2、3回同じ内容を伝える。

試してよかった成功例2:お昼以降は刺激を減らし、ゆっくりする時間を増やす

長男の癇癪の特徴として、「夕方以降に特に多くなる」ということが挙げられます。

原因としては、「聴覚過敏があり、外からの刺激を受けやすく疲労につながりやすい」と考えています。

発達障がいの特性の一つに「聴覚過敏」がありますが、この特性を持つお子さんも多いのではないでしょうか?

とある児童精神科の先生の著書に書かれていましたが、聴覚過敏のお子さんの世界は「大型重機の音が鳴り響く工事現場にいる」感覚だそうです。

それはうるさいし、イライラするし、あっという間に疲れてしまいますよね…

これを知ってから我が家では、以下の対応をとるようにしています◎

(※休日のみの対応です)
①掃除機を使う際は、午前中に済ませる

②午前中公園に行ったら、午後は家で過ごす

③TVやYouTubeの時間を減らす
→成功例1を使って、あらかじめ本人と時間を決めるようにしています◎

④ママとゆっくり本を読む時間を増やす
→長男にはこの方法が一番ヒットしています🫶

お子さんの様子に合わせて取り入れてみていただけると幸いです。

試してよかった成功例3:ママと過ごす時間を増やす

正直、これが一番効果がありました✨

どこかで私は長男のことを「我が子」というよりも「発達障がい児」として接しており、ママというより「障がい児を支援する支援者」という立場になっていたのだと思います。

きっかけは、とある児童精神科の先生の著書を読んだ時のこと。

その中に、

「たとえ発達障がいがあろうとも、見方を変えれば”性格”や”個性”であり、環境が変われば「障がい」ではなくなる」
「”障がい児”ではなく、”自分の子”として接してください」

という言葉があり、胸をガツンと突かれました。

確かに私は長男のことを「発達障がいの子ども」という感覚で接していた…

先生の本を読んだ時に思い出したのは、次男と私が遊んでいる時に「長男が苦虫を噛み潰したような表情で私たちを見ていた」光景です。

当時は「どうしたんだろう」のみで深く考えなかったのですが、長男は「支援者」ではなく「ママ」との時間が欲しかったのだろうと思います。

そのことに気づいてから、癇癪が起こっていない穏やかな時間に、長男と二人で過ごす時間を増やすことにしました。

この効果が本当に絶大!

☑︎癇癪が起こりそうな場面でも、切り替えて自分で落ち着くことができる
☑︎癇癪の頻度が減った
☑︎困った場面の時にママに助けを求めるようになった

このような場面が段々と多くなってきました。

以降、「長男と二人でゆっくり過ごす」時間を積極的に設けるようにしています。

どんな特性を持つ子であっても、一人の人間として接すること、愛情を感じられる場面を設けることが重要なのだと気づきました。

もし、「どんな対応を取っても癇癪が減らない…」と悩まれている方がいましたら、癇癪が落ち着いている時に少しでもお子さんとの時間を設けてみてください🌷

お子さんが安心できることで、少しずつ癇癪を減らしていけることと思います。

癇癪が起こったときの対応方法

ここからは、癇癪が起こった際の対応方法についてご紹介します。

(これが本当に大変で…現在も試行錯誤しながら対応中…)

それでも少しずつ効果を感じているものもあるので、実際に私が行ってみた方法をご紹介いたします!

①まず落ち着かせる

時間が経つとヒートアップし対応困難になるので、癇癪が始まった初期段階で落ち着かせるようにしています。

我が家の場合は、

☑︎ママが抱っこして背中をトントンする
☑︎部屋を移動する
☑︎TVやYouTubeに頼る

これらの方法で落ち着かせるようにしています。

落ち着かないことには「何が嫌だったのか」癇癪の契機となる情報を聞き出せないので、まずは火消しに奔走。

大体は上記の方法で落ち着くことができております◎
(ただ、すべてママじゃないとダメなようで、夫が同じことをすると癇癪がヒートアップしております…)

みなさんの対応に活かせそうなところがあれば、ぜひ取り入れてみてください。

②癇癪が落ち着いてもアフターケアに時間をかける

「小さいうちに癇癪をおさめられてよかった…」と油断していると、我が家の場合は痛い目に遭います。

長男の場合、一度おさまっても、またちょっとしたきっかけで大きな癇癪が起こる事態に。

そしてそれは波のように、何度も何度も押し寄せてきます。

しかも威力を増して…

ママサイドは対応にどんどん体力と精神力を持っていかれているのに、子どもの癇癪はそれに反比例してどんどん強くなっていく…

イライラが募り、「もういい加減にしてよ!!」と怒鳴ってしまうことも。

その結果、子どもの癇癪に拍車がかかり私も一緒に泣く始末…

よって我が家の場合は、癇癪がおさまっても油断せずその後のフォローもセットで行うようにしています◎

具体的には、

☑︎先ほど紹介した「癇癪が起こる前の事前対策」を徹底する
☑︎長男と話をし、何が嫌だったのかを確認する。気持ちを否定せずに受け入れる。
☑︎抱っこや手をつなぐなど、スキンシップを増やす

これらの対応で、のちに起こる癇癪を予防もしくは軽減することができるようになりました。

お子さんの特徴によっても良し悪しがあるかと思いますので、参考になりそうなところを取り入れてもらえますと幸いです🌷

試してNGだった対応

ここでは私が実際に行った結果、火に油を注いでしまった対応についてご紹介します…!

ぜひ反面教師にしていただければと思います!

①癇癪に対して怒る

何らかの原因でパニックになっている長男に対し「怒らないで!」と”怒った”ことが何度もあります…
(矛盾していますよね)

結果、さらに長男がパニックとなり癇癪が余計ひどくなる事態に。

おさまらない長男を横目に、自分のイライラもさらに増してしまうという悪循環が起きていました。

なかなか難しいのですが、癇癪が起こってもまずは自分の気持ちを落ち着かせる、ということが重要だということに気づかされました。
(怒りの感情をコントロールする方法については、別な記事で紹介しています→こちら)

②癇癪が起こった際に、声をかけずに放っておく

一度癇癪が起こった際に放っておいてみたら、自分から「もう怒らない」と言って落ち着いたことがありました。

しかしそれはたった一度だけ…

以降は放っておくと拍車がかかり、

みんなお耳ない!(聞いていない、という意)」

「わーーーーー!!!」

と悪化する事態に。

長男の中では、

何か嫌なことが起こる→どうしたらいいか分からず混乱→癇癪→放っておかれると不安になり、余計に混乱→癇癪の悪化

こういった状況が起きているのだと思われます。

混乱状態にある時にさらに不安にさせてしまうのは、本末転倒ですよね…

この原理に気づいてからは放っておかず、しっかりと長男と向き合うようにしています。

なにごとも「安心感を与える」ということが重要なんですね。

最後に

ここまでお読みいただきありがとうございます。

今回は癇癪に対して、「やってよかった対応・NGだった対応」についてお伝えしました。

私自身、何年にも渡り癇癪への対応には手こずっており、現在も試行錯誤しております。

こればかりは正解がないどころか、今まで通用していたやり方がある日を境に全く意味を成さなくなることも…

しかしその度に長男と向き合い、少しずつ解決策を見出すことで癇癪の頻度を減らすことができると感じております。

時に上手くいかない期間が続き、自暴自棄になりそうなこともありますが、ママ友や保育園・療育の先生を頼りながら、一歩ずつ解決していっております◎

私もまだまだ試行錯誤中。

子どもと向き合いながら、みなさんと一緒に乗り越えていけますと嬉しいです!

最後までお読みいただきありがとうございました。